8人死亡、多剤耐性アシネトバクターとは?

下記ニュースが世間を騒がせていますね。

体力や免疫力が落ちた人たちに感染が拡がっているようです。

 

鹿児島大病院(鹿児島市)で入院患者ら15人から多剤耐性アシネトバクターや類似の菌が検出され、うち8人が死亡していたことが分かった。

県によると、5人から多剤耐性アシネトバクターが、10人から類似の菌が検出された。多剤耐性アシネトバクターは平成29年4月以降に、類似の菌は28年9月以降に患者から検出されているという。

 

多剤耐性アシネトバクターは、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌の一つ。菌の増殖を薬で抑えることが難しく、治療が困難とされる。免疫力が弱っている場合などに感染症を引き起こす可能性がある。

以上引用:産経WESTニュース

 

☆有名な耐性菌の紹介

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)

基質拡張型ベータラクタマーゼ(ESBL)産生菌

多剤耐性緑膿菌(MDRP)

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)

 

☆耐性菌が何故に出来るのか?

 

これには、抗菌薬の使用が大きく関わっています。抗菌薬に感受性のある細菌がいなくなること、もともと薬剤耐性であった細菌が残ったこと、抗菌薬への曝露から細菌が変化して耐性化したりします。

抗菌薬の開発と細菌の耐性獲得はいたちごっこです。人間が新たな抗菌薬をいくら開発しても、新しい薬剤に対して次から次へと耐性化してしまうのです。

 

以下、国立感染症研究所「多剤耐性アシネトバクター」のページへジャンプします。

 

https://www.sankei.com/west/news/180802/wst1808020095-n1.html